青果歴15年超となりました。現在に至り入社当時を振り返ってみると、この仕事につかなければ知りえなかった魅力のある果物は数知れず存在します。
今回ピックアップするのは干し柿です。
青果売り場では「鮮度感」が演出しずらいことから目立たない場所に配置されていることが多い食材です。
ほとんどのお店では目立つ場所にはないのかも。。。
干し柿って食べたことがある人にとっては特別な存在であることでしょう。
その甘くて風味豊かな味わいは、一度食べると忘れられないものです。
しかし、食べたことがない人にとっては、その価値と魅力がまだわからないのかもしれません。
食べたことある人しか干し柿の魅力を知らないのは残念ですね。。。
そこで私は青果売り場での長いキャリアから干し柿が持つ魅力を理解していただくお手伝いをさせていただきたいと思います。
食べたことがない人も、干し柿ファンも是非お付き合いいただければと思います。
- 干し柿の魅力
- 干し柿を食べるシーンとは?
- 干し柿にも種類があるんだよ
干し柿の魅力を味わう冬の季節
秋の味覚の代表格である「柿」。その柿を干して味わうのが干し柿です。柿は10月ころに出荷のピークを迎えます。干し柿は少し遅れて11月ころから流通量が増えてくるのが一般的です。
11月となれば冬の入り口です。陽が沈むのが早くなるのを体感するころではないでしょうか。気温も徐々に下がってきて家の中で過ごす機会も増えてきますよね。
そんな冬の入り口で登場するのが「干し柿」です。
冬にピッタリな理由とは?
干し柿の魅力を味わう「冬の季節」とはどんなものでしょう?
季節に合った風味
寒い季節にピッタリの甘さ:「ギュッ」と凝縮された深みのある甘さ
寒い時にこそ:心まで寒くなる厳寒の時期に与えてくれるほっこりした味わい💛
寒い季節に温かさをもたらしてくれる
季節感の大切さ:冬の楽しみとしての期待感。
季節限定のプレミアム感:限られて時期にしか食べられない特別な体験。
おともは、しぶ~い日本茶ですね!!
- 冬にはじめに登場する
- ぬくもりを感じる甘さと,みなぎる活気をあたえる風味
- 「寒」の季節限定の期待感と体験
日本の伝統を味わう
干し柿の歴史と文化
干し柿は、日本の食文化に根付いた伝統的な食材であり、その歴史は古くにさかのぼります。
日本の四季折々の豊かな自然環境が、干し柿の製造に適していることが、この食材の発展に寄与しています。
干し柿の起源と日本の伝統製法
干し柿の製法は、季節や地域によって異なりますが、その歴史はとても古いものです。
秋から冬にかけて冷な冬に日光を浴びながら、柿は丁寧に手摘みされ、干されることで特有の風味と甘みが引き出されます。
この伝統的な製法は、時間と手間をかけたものであり、その過程には職人の熟練が不可欠です。
古くから存在するのに、すたれずに現代まで存在するのにはワケがある!!
大人になって気づく干し柿の魅力
かくいう私も大人になるまで干し柿の魅力がわかりませんでした。。。というか食べた記憶がないというべきか。。。
大人になると、食の好みや感じ方も変わってきます。そんな中、幼少期には気づかなかった干し柿の魅力が、大人になるとより感じ取れるようになります。それでは理由を探ってみましょう。
干し柿の深い風味とコク
子どもの頃、甘いものはただの甘さに見えがちでしたが、大人になると味覚が洗練され、干し柿の深い風味とコクが際立ちます。独自の甘みが口の中に広がり、その奥深い味わいに、大人の舌は反応するのではないでしょうか。干し柿の風味は、忘れかけた記憶の中に贅沢な経験をもたらしてくれます。
独特な食感と食べ応え
大人になると、食べ物の食感や歯ごたえにもこだわりを持つようになりますよね。干し柿はその独自の食感が魅力の一つです。
ふっくらとした柿の姿を残しつつ、しっとりとした歯触りはまさに贅沢そのものです。口の中で広がる風味とともに大人の味覚に合った満足感をもたらしてくれます。
例えるなら、冷ややっこに生姜やみょうがが欲しくなる感覚かな。
シンプルな見た目がまた美しい
大人になると食材の味覚だけでなく、視覚にも敏感になります。
干し柿はそのシンプルな姿かたちの美しさが際立っています。
秋に色づいた柿の実が日光に干され、自然の中にさらされ続けた結果出来上がる姿を想像すると、豊かな気持ちにさせてくれることでしょう。
この感性は大人にならないと感じ取れないことですよね。
大人になることで気づく、干し柿の味わいと魅力。これらが幼少期には理解しにくかった価値なのではないでしょうか。
干し柿の選び方と保存のコツ
せっかく購入するのだから、なるべくよいものを選び美味しくたべたいですよね。微力ながら助言させてください。
干し柿選びのポイント
外観の確認
まずは外観の確認です。ここではカビの有無を確認してください。青果物ですので、ごくまれに品質不良が混じる可能性があります。
青い粉状のカビがみられたら食べないようにしてください。
白い粉はカビではありませんので。。。(これがいい!!という人もいます)
柔らかさと弾力のチェック
優しく手で触れてみましょう。柔らかく、かつ弾力があるものが良質です。硬すぎず適度にしっとり感があるものが正解です。
あんぽ柿のように半生でポタポタした干し柿がお好みの人はしっとり感を重視しましょう。白い粉の具合も判断基準の一つになります。
添加物の確認
ラベルを確認しましょう。干し柿は酸化防止剤が使用されています。食品衛生上、問題のある量ではないですが市販されているほとんどに使用されているようです。
他にもアレルギーなど心配な人は確認したほうがよいでしょう。
保存のコツ
「高温多湿」と「乾燥」が厳禁であることは干し柿に限らずドライフルーツ全般に言えることです。
2~3日で食べきれる場合は常温保存でよいかと思います。
干し柿ってバクバク食べるものじゃないよね。。。
ちょっとずつ日をかけて、が一般的ではないでしょうか。保存の仕方って結構重要なんですよね。干し柿は。
高温多湿を避けましょう
干し柿といっても完全に乾燥しているわけではないので高温多湿ではカビが発生する恐れがあります。
干し柿が出回る期間は、基本的に冬の気温の低い時期ですが暖房のきいた屋内では保存に向きません。
あんぽ柿などぽたぽた干し柿は特に注意が必要だよ。
乾燥も大敵
乾燥下では干し柿の水分が抜けてしまい、独特な風味や食感が損なわれてしまいます。冷蔵庫で保管するときは他の食材の匂いや冷蔵焼けした匂いが回ってしまうため注意が必要です。
常温保存のコツ
- 通気性のある袋や容器で保管する
- 直射日光のあたらない冷暗所で保管する
冷蔵保存のコツ
- 1個ずつ紙で包装する
- 野菜室で保存する
- 空気を抜いて密封した袋に入れる
たくさんありすぎてそれでも食べきれない!!そんな時は冷凍するしかありません。
冷凍は保存期間こそ格段に伸ばすことができますが、干し柿の持ち味である独特の風味や食感は少なからず損なわれてしまいます。冷蔵も同様です。
常温保存で食べきることがベスト!!
干し柿を試すべき人々
干し柿はその独自の風味や食感から、特定の人にとって特に魅力的な食材といえます。これより干し柿を試すべき人々へ、そのメッセージとともに記していきたいと思います。
新しい味覚に挑戦!!
干し柿は一般的なお菓子と呼ばれる属性とは異なり、深い味わいと風味を提供します。新しい味覚に興味があり、日常の食生活に変化をもたらしたい人にとって、干し柿は絶好の選択肢になりえます。その甘さと風味は、新たな刺激をもたらしてくれることでしょう。
私も大人になり改めて魅力に気付かされた一人です。多くの人に食べてほしいな。
季節感を味わいたい人たち
干し柿は季節感を感じさせてくれる食材であり、特に冬の寒い季節にピッタリです。冬季になるとその美しさが際立ち、干し柿を通じて季節の変化を味わいたい人にとって素晴らしい選択肢になります。
食卓に季節感を取り入れることで食生活がより豊かになることでしょう。
アクティブに健康を意識する人たち
干し柿には自然な甘みや食物繊維、栄養素が豊富に含まれています。アクティブで健康を重視する人にとって、生前の恩恵を感じながら心豊かに食べることができるでしょう。なによりも手軽に楽しむことができます。
伝統的な日本の食文化に興味ある人たち
干し柿は日本の伝統的な食文化に根ざしています。その歴史や製法に興味がある人もいるのではないでしょうか。和の雰囲気や伝統的な食材に触れたい人にとって、干し柿はその探求心を刺激してくれることでしょう。
まとめ
冬の味覚「干し柿」。大人になるとその魅力に改めて気づかされます。
冬にピッタリな甘さと風味、日本の伝統と文化を味わえるのが特徴です。
大人が気づく3つの理由は、深い風味、独特の食感、そしてシンプルな美しさ。
選び方と保存のコツは
- 外観と弾力のチェック
- 添加物の有無
- 直射日光を避ける
- 保存はできるだけ常温で
干し柿を試すべき人とは
- 新しい味覚に挑戦したい人
- 季節感を楽しみたい人
- 健康を重視する人
- 日本の伝統を感じたい人
干し柿の深い味わいとぬくもりに触れ、寒ーい季節を楽しんでみてください。
コメント