青果歴15年超。これまで食べてきた果物の種類には自信があります。
これまで取り扱ってきた中でおススメするぶどうの種類を紹介します。
仕事上でも最近はぶどうの種類が増えてきたことを実感しています。購入を検討している人にとっては選ぶのが楽しい反面、情報が少ないことが問題であると感じます。
ぶどうを選ぶ時の判断基準はこんなカンジではないでしょうか?
- 甘さ(糖度)
- 粒の大きさ
- 種の有無
- 皮ごと食べられる
- 鮮度
最近は食べやすさが重要視されています。
種がなくて、皮ごと食べられるが注目されています。お店でもこの2つのことの問い合わせが多いです。
なので本日は「種がない」「種がなく、皮ごと食べられる」「個人的おススメ」。3つに分けて紹介します。
紹介するのは15年の経験からおすすめできる種類ですので、完全に私の偏見が入っていることを最初にご承知おきください。。。
- 15年青果に携わる人がおすすめするぶどう
- 種なしぶどうの魅力
- 種の有無を確認すべき品種
- ぶどう選びでもう迷わない
種なしぶどう
ここで紹介するのは「種のない」ぶどうです。
種がないことのメリットはやはり「食べやすさ」であると言えます。小さいお子様にも安心して食べさせることができます。なにより子供は種を嫌がりますしね。。。
しかしながら、ぶどう農家さんからしてみれば種がある方が本来のぶどうの味がするとのことです。(私用でぶどう農園を伺うとみなさん同じ回答をしていました。)
何を隠そう私もぶどうは種なし派!
スイカの種は飲みこめるけどぶどうはちょっとな。。。
ぶどうの種って口の中から出すのが面倒くさいですよね。私がそうなんで同じ意見を持っている人多いのではないでしょうか。
実離れが悪いというかギュッとしているというか。。。取り出すときに手も汚れてしまいますしね。
私の結論としてぶどうに種は「ないにこしたこはない」です。
半面、種なしに処理するとぶどうが房から落ちやすくなるというデメリットもあります(脱粒といいます)。脱粒したぶどうは日持ちしません。
「食べやすさ」「日持ち」どちらを求めるかによっても意見が割れそうですね。
種なし | 種あり |
---|---|
食べやすい | ぶどう本来の味がする |
子供や年配者も安心 | 農家さんがおすすめする |
脱粒しやすくなる | 食べるとき種を出す必要あり |
以上をふまえて紹介していきます。
種なし巨峰ぶどう
Theぶどうですね。ぶどうの王様と呼ばれ多くの人が食べたことがあるのではないでしょうか。
大粒で果汁たっぷり、糖度も抜群。あまりにも知られているぶどうなのでここでは私のおススメ産地を紹介します。
種なし巨峰のおススメ産地は時期により異なります。
8月初旬からお盆過ぎまでは山梨県産。笛吹市産が間違いないでしょう。
9月からは長野県産。須坂市産がおすすめです。
どちらの産地も昼夜の寒暖差がありおいしいぶどうの産地として有名です。
農家さんのレベルも高く集荷されたぶどうは各市場で厳しい基準をくぐりぬけて出荷されています。
どちらの産地も甲乙つけがたいですがお求めの時期で決めるとよいでしょう。
8月なら山梨笛吹市産。9月以降は長野須坂市産。
ピオーネぶどう(ニューピオーネ)
つづきまして巨峰に次ぐ黒ぶどうの代表格「ピオーネ」。
見た目は巨峰に比べると少し赤みがかった色をしています。
ピオーネは巨峰を片親に持つぶどうですので近しい特徴を持っています。
巨峰を指標にして特徴を紹介していきます。(優劣を○×で評価しますが完全な私的な見解ですことを先に述べておきます)
特徴 | ピオーネ | 巨峰 |
---|---|---|
甘味 | ○ | ◎ |
酸味 | ○ | △ |
果汁の風味 | ◎ | ○ |
食べ応え | ◎ | ○ |
食味のバランス | ◎ | ○ |
粒の大きさ | ◎ | ○ |
偏見的な表になってしまいましたが巨峰も素晴らしいぶどうです。
甘さなら巨峰
酸味と甘みのバランス、食べ応えならピオーネだね!
巨峰以外にも選択肢があるのだと伝えたかったのです。
ピオーネは本来ならば種のあるぶどうです。ニューピオーネという品種は種なしの処理をしています。種なしの表記がない場合は確認が必要です。
藤稔ぶどう
個人的には最も好きなぶどうの一つです。
特徴はなんといっても粒の大きさと豊富な果汁です。甘味は巨峰に劣るのですが、プリップリの果肉とあふれんばかりの果汁が楽しめます。
流通期間が短いので楽しめるときが短いのが難点でしょうか。
大粒な藤稔ぶどう。ぜひ味わってほしいい逸品です。
種のある藤稔ぶどうも流通しています。種なしの表記がない場合は確認が必要です。
長所 | 短所 |
---|---|
一粒の大きさ | 流通期間が短い |
たべごたえバッチリ | 甘味は巨峰に劣る |
豊富な果汁 | 種あり、種なしの確認が必要 |
見た目もよく贈答にも |
サニールージュぶどう
まだまだ認知度の低いぶどうですが、お子様大好きデラウェアーの粒が大きいバージョン。といえます。
皮離れもよくプリっとしていて、さらに甘みと酸味のバランスが良いぶどうです。
主に山梨県、山形県で栽培されているようです。
種なし、皮ごと食べられるぶどう
種がなくて、皮ごと食べられるなんて。
食べるときに手が汚れなくていいね!
最初に思い浮かんだのは「シャインマスカット」ではないでしょうか。
「種なし・皮ごと」の代名詞であるシャインマスカットが広く認知されるようになり需要が高まっています。
パリッとした食感と爽やかな甘みが感じられて糖度も高い傾向があります。注目されるのも納得の理由があります。
シャインマスカットぶどう
いわずと知れたぶどう「シャインマスカット」。おすすめのぶどうは?で間違いなく候補の一つとなります。
パリッとした食感と上品な甘み、芳醇な香りが持ち味です。
The高級ぶどうの筆頭でもありましたが2023年では比較的お手頃な価格で販売されています。
海外への輸出もされているようで世界からの注目も集めているようです。
個人的には、
日本の高級果物は今後どんどん輸出されていくのでは?
と考えています。
シャインマスカットは海外に輸出できるほど品質が安定しているようです。
国内でも収穫したシャインマスカットを貯蔵してクリスマス、年末に販売しています。値段は高いですけどね。
シャインマスカットのブランド化もされています。
岡山県産シャインマスカット「晴王」!!
値段は高めですが人生で一度は食べてほしい果物としておすすめできます。通常品と食べ比べると違いは一目瞭然。機会があればぜひお試しを。
クイーンルージュぶどう
赤ぶどうからはクイーンルージュぶどうをおすすめします。
近年食べたぶどうの中ではピカいちの食味でした。
甘さを求めるなら選択肢になりえるぶどうかと。
薄皮でパリッとした食感を楽しめます。程よい酸味があるので爽やかな味わいを感じられます。
皮が薄いので独特の渋みもほどよい味わいとして感じられるでしょう。
個人的おススメぶどう
ぶどうは大粒が一番!!
わたしのぶどうに対する考えでした。。。
そんな常識を覆してくれたぶどうを紹介します。
ベリーA
ベリーAて。。。
ワインの原料じゃないの?
ワインの原料として有名なベリーAですがそのまま食べてもおいしいんですよ。ブルーベリーみたいな見た目ですが。
写真からわかるように比較的小粒ですが驚くべきは濃縮された旨味!!ギュッとした味わいが得られることでしょう。
今まで紹介してきたぶどうに比べて安価に入手できるのも良い点です。
ぜひ一度は食べていただきたい品種です。覚えておいてくださいベリーA。
私は種なしをおすすめします。
本来は種がある品種ですので種なし処理の有無を確認してください。
本来の種は小さく種ありは食べづらいのが難点かと思っています。
まとめ
種なしのぶどうについて注目してみました。
ぶどうの種なしのメリット、デメリットは以下のように考えます。
種なし | 種あり |
---|---|
食べやすい | ぶどう本来の味がする |
子供や年配者も安心 | 農家さんがおすすめする |
脱粒しやすくなる | 食べるとき種を出す必要あり |
わたしが個人的にも食べるなら種なし派です。そんな私がおすすめするぶどうは以下の通り。
種なしで皮ごと食べられるぶどうはコチラ
最後に個人的おススメ
種なしの処理をしなければならないぶどうも含まれています。
- ピオーネぶどう(ニューピオーネなら問題なし)
- 藤稔ぶどう
- ベリーAぶどう
ぶどうは1年の中で限られた期間にしか味わうことができない果物です。食べられる期間が短い果物であるからこそ、こだわって選びたいですね。
みなさんの、ぶどう選びの手助けになることを願って終わります。
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